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コレクション

95

版画

凡例

川瀬巴水はすい

1883(明治16)–1957(昭和32)

《房州太海ふとみ

1925(大正14)年

木版/紙

36.1×23.8cm

千葉県立博物館 資料データベース

東京に生まれた川瀬巴水は、白馬会葵橋洋画研究所に通う傍ら、岡田三郎助の指導により洋画を学んだ。鏑木清方かぶらききよかたの門下となり日本画に転向した後、版元・渡邊庄三郎の下で風景画を中心に新版画の制作を行い、「旅情の画家」として国内外に名を馳せた。  太海とは太平洋沿岸に位置する千葉県鴨川市南部の地域。画面の中心に建つ鳥居は、太海の守り神である香指かざし神社のものであるとされている。海と空の鮮やかな青色による強い光の表現と、日陰になっている手前の部分のコントラストが、真夏の強い日差しを想起させる。日陰に座る少女が背負う赤子の服の赤色が、画面にアクセントを加えている。波の細かい表現や、色版を巧みに使用した複雑なグラデーション表現は、巴水が牽引した新版画の真骨頂ともいえる。(JA)
《房州{太海|ふとみ}》 1