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92

凡例

金子聴松ちょうしょう

1918(大正7)–2014(平成26)

孟浩然もうこうねん詩》

1992(平成4)年

墨/紙

180.0×342.0 cm

千葉県立博物館 資料データベース

中国盛唐代の詩人、孟浩然の「宿建徳江けんとくこうにやどる」という詩が題材。建徳江は川の名。移舟は舟を動かすこと。客愁の客は旅人、煙渚の煙は霧、霞などを指す。 以下は詩の内容。 舟を岸に寄せて、霧の立ち込める渚に停泊する。 日が暮れて旅愁があらたに身にしみる。 野は果てしなく、空は木々よりも低くたれ、 水は清く澄んで、月が近く感じられる。  金子聴松は、しっとりとしたぬくもりを感じさせる肉厚な隷書れいしょで知られる。隷書の扁平な造りと朴訥ぼくとつとした味わいは霧の立ち込める渚で夜を明かそうとする小舟の下の水面に映る人や舟、樹々、月などの影の揺らめきにも見える。凛としたなかに透明感があり優しく、余白が余韻を響かせている。(AJ)
《{孟浩然|もうこうねん}詩》 1