佐治賢使
1914(大正3)–1999(平成11)
《さやか》
1985(昭和60)年
漆
125.0×56.2×31.5 cm
つややかな黒い素地の上に、木蓮の花が舞うように咲く。左側の取っ手にはやや青みを帯びた月の意匠を加えている。砕いた卵の殻で構成された白いハトは、雪のようにも見え、雪、月、花を構成する。花弁の一枚一枚とがく辺の、形状と色使いなどからも、その突出した才能がうかがわれる。
佐治賢使は東京美術学校で松田権六の指導を受け、松田より漆工芸の道へ進むことを勧められる。金沢で技術を磨き、戦後千葉県市川市に移り住んで主に日展で作品を発表した。戦後工芸界の重鎮として活躍し、文化勲章を受賞。卓越したデザインと技術を駆使して数多くの優れた作品を発表した。(NR)
