青木滋芳
1914(大正3)–1983(昭和58)
《黒潮》
1977(昭和52)年
染色
175.5×167.0 cm
青木滋芳は、旧制千葉中学校で堀江正章から図画の授業を受けた一人である。その後、東京美術学校工芸科で、広川松五郎から染色について教えを受け、染色家としての道を志す。
初期の頃の染色技法は糊染で、師である広川のような細密な作風が多く見られたが、やがて風景を題材にした大胆な構図に変わり、蝋染が用いられるようになった。
本作は、千葉県勝浦市の景勝地である鵜原理想郷を図案化した作品で、二曲一双の衝立となっている。黒に染められた岸壁は固い質感を感じさせ、岸壁を照らす金色の光、手前に迫る岩の紺色との染め分けなどにより、太平洋の荒波にも打ち勝つ岸壁の力強さと迫力を表現している。(UM)
