佐藤忠良
1912(明治45)–2011(平成23)
《ラップ帽》
1982(昭和57)年
ブロンズ
47.5×18.8×27.5cm
いきいきとして親しみやすい女性像や頭像を数多く制作した彫刻家で、絵本『おおきなかぶ』の挿絵なども手掛けている。身近な人物をモデルに、簡潔で清新な塑像による造形を得意とした。自ら「職人」と称し、奇をてらうことのない黙々とした制作態度を貫いた。1981(昭和56)年には、パリのロダン美術館で日本人初の個展を開催している。
ラップ帽は、北欧ラップランド地方の防寒具である。帽子と人物の組み合わせといったモチーフを、佐藤忠良はしばしば取り上げているが、ラップ帽の構造や目の部分の造形上の特徴、さらに頭部とひとつながりになった台座の処理と相まって、像を取り巻く空間の不思議な調和が印象に残る作品となっている。(HM)
