岸田劉生
1891(明治24)–1929(昭和4)
《霽れたる冬之日》
1917(大正6)年
油彩/キャンバス
54.7×59.0cm
岸田劉生は、1917(大正6)年に結核の療養のため、神奈川県の鵠沼に移住した。本作は、移住後の作品であると同時に、岸田の代表作である麗子像の連作に取り組む以前のものだが、風景画の中には小さく麗子が描きこまれている。澄みきった青空、のどかな田園、海風に煽られてななめに立つ松の樹々、リンゴを手にしゃがみこむ娘。キャンバスの表裏には12月13日に描いたことと、制作してたった2日後の15日に始まった草土社第5回展に出品されたことが記録されている。
岸田は戸外の作品は写生して描くため、体調が快復して外出できるようになり、冬晴れの美しい景色をスナップショット的に捉え、瞬く間に仕上げたことがわかる。(FR)
