澤部清五郎
1884(明治17)–1964(昭和39)
《婦人像》
1913(大正2)年
油彩/キャンバス
70.0×54.5cm
澤部清五郎は聖護院洋画研究所、関西美術院で浅井忠に学び、洋画家として関西画壇で活躍するほか、日本画やインテリアデザイン、装飾織物の原画など、多岐にわたる制作活動を行った。
本作品は、澤部のフランス滞在時に描かれた作品。この頃、澤部はシュザンヌという名の女性をモデルにクロッキーを重ねており、本作も彼女をモデルとしたものと考えられている。布の後ろ側には机の上に置かれた赤い花を描き、画面全体に奥行きの効果を生み出している。背景の半分以上を占める赤い布とモデルの黒い服の鮮烈な色彩対比は、後に図案の仕事で活躍する澤部の卓越したデザイン感覚が感じられ、留学を契機に澤部が技量を飛躍させたことがうかがえる一点である。(JA)
