三宅克己
1874(明治7)–1954(昭和29)
《ローマ》
1920(大正9)年
水彩/紙
33.0×49.8cm
1897(明治30)年に渡米して以降、度々外遊していた三宅克己にとって、1920(大正9)年は4度目の渡欧で、カメラを伴った取材旅行であったことを著書『欧州写真の旅』で明かしている。2月に日本を出発し、マルセイユを経由して、4月5日にローマに到着した。
本作には、ウンベルト1世橋を手前に、背景にサン・ピエトロ大聖堂のクーポラが描かれている。前掲書で「同じ写すとしてもなるべく写真画や絵葉書に無い場所を写したい」と述べており、天使像のある豪奢なサンタンジェロ橋ではなく、ウンベルト1世橋を選んだ三宅のこだわりが察せられる作品である。(FR)
