和田英作
1874(明治7)–1959(昭和34)
《塚本靖肖像》
1901(明治34)年
油彩/キャンバス
44.2×36.5cm
和田英作は、白馬会で黒田清輝と活動した後、フランスでラファエル・コランに学んだ。和田はこの作品のモデルで建築家の塚本靖や、浅井忠と同時期にパリに滞在し、1901(明治34)年には浅井とともにグレー=シュル=ロワンに出かけるなど、親しく交流した。本作には、流麗な草花模様が施されたアール・ヌーヴォー調の壁紙という背景にそぐわない、和服姿でたたずむ塚本が描かれている。フランス滞在中に描かれたもので、画面左下には、フランス語で「塚本靖夫人へ」と書かれている。離れて暮らす家族宛に贈る肖像画として、塚本は視線をしっかりと投げかけながらも、くつろいだ様子を見せているようである。(FR)
