ラファエル・コラン
1850–1916
《田園詩》
1903年
油彩/キャンバス
57.1×237.0 cm
『ダフニスとクロエ』は多くの文学に登場したが、ロンゴス作の小説が著名である。ギリシャ、レスボス島の田園風景の中で愛に目覚める無垢な若い男女を描いたこの牧歌的物語をコランは生涯に幾度も描いている。
コランはエコール・デ・ボザールでウィリアム・アドルフ・ブーグローとアレクサンドル・カバネルに師事しサロンで名声を確立していく。その作風は印象派的な外光描写を取り入れながらも、伝統的な写実性や構図法を基礎とした折衷的なもので、黒田清輝、和田英作ら教え子が築いた優美で温雅な外光派の作風の源流となった。
コランは公共建築の壁面装飾でも名声を得る。和田の留学当時、音楽堂の3枚の装飾画を制作中で、うち1点の印象がこの作品と酷似しているというが、どこの音楽堂かは不明。(AJ)
