テオドール・ルソー
1812–1867
《バルビゾンの農場》
1850–55年頃
油彩/キャンバス
33.4×55.5cm
ルソーはバルビゾン派のなかでも指導的存在の画家。木々のざわめきに耳を澄まし、自然を心から愛した。サロンへの落選が続き「偉大なる落選王」と呼ばれた不遇の時代を経て、1855年の万国博覧会では特別室1室を与えられ、1867年の万国博覧会では審査委員長に就任するなど、高い評価を得た。
本作品は、ルソーの家のあったバルビゾンの村の情景を描いた作品である。石壁の建物が並ぶのどかな村落で、ウシが水を飲み、草を食んでいる。前景を暗い色調でおさえ、中景に光を当てて明るくする「ルプソワール」という、ルソーの得意とした手法により、バルビゾンの農園ならではの平坦でどこまでも続く空間の広がりを表現している。(MN)
