ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
1796–1875
《ナポリ近郊の思い出》
1860–65年頃
油彩/キャンバス
41.0×62.0 cm
明治政府からの要請を受けて、1876(明治9)年に工部美術学校教師として来日したアントニオ・フォンタネージは、当館が収集の核と位置付ける作家、浅井忠の師である。そのフォンタネージがコローの作品に感化されたことから、コロー作品の収集も当館にとって意義深い。
本作はコロー晩年の作であり、最後のイタリア訪問から約20年も経過した後に描かれた。コローは晩年、過去に訪れた場所を追憶のように描いた。本作をはじめ、コローの代表作ともいえる《モルトフォンテーヌの思い出》(ルーヴル美術館蔵)もその一例である。両作品とも鑑賞者がノスタルジーに浸ることのできるような情感あふれる画面を呈している。(UM)
