後藤純男
1930(昭和5)–2016(平成28)
《山門雨後》
1974(昭和49)年
紙本著色
169.8×200.0 cm
後藤純男は、真言宗の仏門に生まれた。僧侶としての修行をするも、絵への思いを断ち切れず、山本丘人、田中青坪に師事して画業に専念する。大和古寺、北海道風景、中国風景を主たるテーマとし、画業を通して、森羅万象に宿る仏性を、対象への限りない畏怖と祈りを込めて描いている。
本作品は京都・南禅寺に取材したもので、後藤は、雨上がりに急に西日が射してきて一帯が金色に燃え始め、山門の向こうに浄土が見えたと述べている。濃紺とで、自然の機微を捉えた心象を仏性として荘厳に描き出し、すやり霞と円弧が、雨後の水気を含んだ様子や光の反射を巧みに表現している。(MN)
